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【一級建築士製図試験】独学で製図試験に挑戦する場合の覚悟と具体的な勉強方法について

まず独学で製図試験に挑戦する方はある覚悟をしなければなりません。
それはずっと合格できない(≒とても時間がかかる)かもしれないということです。

ちごちゃん

建築めがねさん、製図試験の講座ってすごく高いけど独学でどうにかなるのかな?

建築めがね

実は私も1年独学してました。理由はお金で、講座料が高くて社会人になったばかりの私ではさすがに払う勇気がでなかったのです。
結局1年で私は独学をあきらめ、お金の都合もついたので学校に通いましたが、そこで感じた独学で挑戦する上での問題や覚悟、具体的な勉強方法などについて記載しようと思います。

建築めがねについてはこちら:建築×投資 プロフィール

この記事の主な内容

・独学で挑戦する場合の覚悟と具体的な勉強方法について

・独学をやめておいた方がいい人について

・まとめ

※運営の関係上、記事内に広告が含まれております。ご了承ください。

目次

独学で挑戦する場合の覚悟と具体的な勉強方法について

製図試験を独学で突破しようと考えられる方は意外と多いのではないでしょうか。私自身も当初はお金がなく、独学で合格してやるぞ!と思っていたからです。
しかしながら、結局は1年で独学は諦めて学校に通うことにしました。ただ、独学をして色々な気づきももちろんありました。

コチラもよければ:【3年以上かかったけど合格できた1級建築士】大変だったけど頑張って良かったと思うこと

独学で挑戦する場合の覚悟

独学で勉強をするということは当たり前ですが誰にも聞くことができないということです。(もちろん一緒に勉強する友達等は別ですが)間違った勉強方法ではずっと合格できないかもしれません。
ずっと合格できないかもしれない独学を続ける覚悟が皆さんにはありますか?

独学では、自分の勉強方法、合格に向けた方針などが正しいのかを常に自問自答しながら勉強を進めなければなりません。果たしてこれから製図試験を初めて受ける方、又はこれまでずっと独学で製図試験に取り組んでこられた方は自分の勉強方法や方針が間違っていないと自信を持って言えるでしょうか。

もちろん資格学校の教えが100%正しいとは限りません。学校で絶対にダメと言われていることが公式の回答例となる場合もあります。
それでも独学でやるよりは学校で教えてもらうほうが、確実な合格に向けて、より良い勉強方法で学ぶことができることは火を見るよりも明らかですよね。学校の講師の方は製図試験について何年も取り組んでいる専門家なのですから。

冒頭に書きましたが、独学でやる場合、もしかするといつまでも合格することができないかもしれません。勉強方針や注意すべきところ等が全く見当違いになっている可能性があるからです。
それでも、何年か受験を続ければ合格に必要なものが見えてくるでしょう。それで晴れて合格ができれば、製図講座およそ50万円前後がうきます。

しかしながら、独学で合格を目指す皆さまの目標が、何年かかってもいいから製図講座料を払いたくないというところなのかが問題です。
私の場合は独学かつ早く合格したいという気持ちであったので、何年もこの試験を受ける気はさらさらありませんでした。仮にずっと合格できなかった場合、毎年の勉強時間が人生においてとてつもなく無駄な時間になると思ったからです。

よって、私は1年間独学で勉強しましたが、自分の勉強方法に自信があったわけでもないですし、いつまでも時間がかかってしまうことを恐れ、学校に通うことに決めたのです。

皆さんが独学での製図試験合格を目指す理由はなんでしょうか?
もしお金の問題であるならば、お金をためて学校に通う方が合格への近道となる可能性があります。

ずっと合格できないかもしれない独学を続ける覚悟が皆さんにはありますか?

ちごちゃん

無理かもしれない・・・

独学における大きな壁

独学において最も大きな壁は、自分の描いた図面をチェックするのが自分という点です。

一つ前のチャプターでは、独学をしていく上で必要な覚悟などについて記載しました。私自信、独学で製図試験に合格をしたわけではないので偉そうなことは言えませんが、独学で勉強することの大変さは1年やって身に染みました・・・特にセルフチェック。

ただ、私は独学反対で学校への通学を推奨するつもりはありません。
理由としては、学校に通っても合格できない人はできないからです。学校に通っている人でも合格できる人は半分程度です。毎週一緒に講義を受けていたクラスメイトの半分は合格できない試験が製図試験です。高い講義代を払ったのにも関わらずです。

なので、元々合格できる素質を持っている人は学校に通うか否かに関わらず合格できると私は思っています。実際に学校に通い講義を受ける中で感じたことは、ほとんどのことは市販の本やネットからの情報で学ぶことができるということです。

ただ一つ大きな問題は、冒頭に書いた通りですが、作図した図面のチェック者が自分であるというところです。自分では見えていない部分をチェックしてもらうために学校では講師の方に図面のレビューをしていただきますが、これを自分でやるのは中々難しいということです。自分自身では自分の悪い癖など気づけませんよね。

独学での具体的な勉強方法

独学で製図試験の勉強をするにはまず必要な教材を揃えなければなりません。

実際に市販されているもので私が使っていた書籍は下記となります。もちろん製図試験の課題は毎年変わるので、最新版を選択するようにしましょう。

まず一つは日建学院の出版している市販本です。資格学校が出している書籍のため、製図試験に挑む上で必要となる基本的な情報が得られると思います。いくつか課題や模擬試験も手に入るので買っておいて損はないと思われます。解説もついています。問題の難易度は試験本番に比べると簡単ですが、製図試験を初めて受ける方にはちょうど良い問題と思われます。
もちろん、自分で描いた図面は自分でチェックしなければなりませんが・・・


1級建築士 設計製図試験課題対策集 令和4年度版

もう一冊は製図試験を独学で乗り切るために必要な情報が網羅されていると思われる次の一冊です。正直この一冊をやり込めば十分戦えると思われます。
こちらは模擬問題をネットでダウンロードできるだけでなく、これまでの過去問を載せており、独自の回答が載っています。回答例は非常に密度が濃く色々な作図表現を知ることができると思います。

ちなみに回答例は、書き込み要素が非常に多く、すべてを書き込んだ図面を目標とすると、私のように作図速度が遅い人は心が折れてしまうと思います。製図試験を合格して思ったことは、書き込み要素は確かに多い方が密度が増していいのですが、適度が一番です。
とりあえず必要とされる要素を全て書いた後に見直しをしてさらに時間がある場合に書き込みを増やしていくという流れが良いので、初めから全てを書き込んでから見直しでは時間が足りなくなると思われます。(もちろん作図が早い人は別ですが。)

過去問をまとめた版もあります。


一級建築士 製図試験 独習合格テキスト 2022年版


一級建築士 製図試験 独習合格過去問集 2022年版

これら以外の製図試験に関する書籍についても、独学では資格学校に通う方と比較して課題数が多くこなせないという問題がでてくるため、市販のもので模擬試験などがついているものは積極的に取り組んだ方がいいと思われます。
市販本も数冊買うと数万円かかってしまいますが、学校に通うことと比較すれば1/10くらいで済むのではないでしょうか。

また、日建学院が試験直前になると公開模擬試験を行うと思われるので、本番の雰囲気を少しでも掴むためにできるだけこうした模試がある場合は参加した方がいいと思います。
(私が参加したのが日建学院であっただけで別の学校のものでも良いと思います)

ちなみに私が参加した日建学院の模擬試験では、記述・作図の採点結果と採点基準となっているチェックシートがもらえました。このチェックシート、どこで減点となったかなど細かく項目が書かれているものですが、これは独学者にとっては非常に役立つものとなります。模擬試験は1万円程度であったと思いますが、少なくとも私自身はこの模擬試験に参加して非常に勉強になりました。

模擬試験でもらえる採点基準のチェックシートは非常に役立つ

そして最後にですが、製図試験はより多くの課題に取り組み、色々なパターンになれることが重要です。
製図試験の勉強は主に記述と作図がありますが、記述については上記の参考書を読めば十分対応可能です。作図についても、2冊目の本に作図手順が細かく載っているので、参考に練習をすれば時間内に図面を仕上げることが可能となります。
そのため、あとは色々なパターンになれること、過去問の回答例を分析するといったことが必要となります。ここが独学でこなすには最も難しい部分です。やれることは、集めた課題や過去問を繰り返しこなしていき、さまざまな引き出しを作ることや、ミスのない図面を描けるように自分自身のチェック項目を作ることが大事です。

私自身が行っていた確認項目はこちら:【1級建築士製図試験】記入漏れを防ぐための直前の見直しポイント!サクッと40項目まとめ 

要点

・独学において、記述と作図(時間内に仕上げること)に関しては市販本で十分対応可能
・独学の場合、多くの課題にふれられないので可能な限り模擬試験のついた市販本等を手に入れる
・過去問の回答例を見て、作図要素などの傾向を掴む

→記述と作図の基礎が身に付いたら、後はひたすら課題や過去問をこなすこと!

独学をやめておいた方がいい人について

自分に自信がある人以外は独学で挑戦するのはやめた方がいいです。

これまでに書いてきた通り、独学をするには、自分で考えた合格のための勉強方法や目標に向かって孤独に頑張らなければなりません。言い換えると自分に自信がなければ、途中でこのままでいいのか?など不安が多く出てくると思います。製図試験のための勉強道具は市販の書物でも十分に足りるものと思いますが、図面のセルフチェックはやはり難しいので相当自信があるか、こうした技能試験が得意な人でないとしんどいと思います。

それでも1度は独学で挑むのも悪くないのではと思います。なぜなら、独学で一発で受かれがお金が浮くし最も良いと思うからです。1度受けて何もつかめなければ通学、もう一年やればできると感じたのであればまた独学、など考えてもいいかもしれません。

ただ、試験を早く合格して終わらせたいのであればやはり通学一択であると思われます。

まとめ

製図試験を独学で突破すること、私自身ははっきり言って困難であると感じていますが、こればかりはそれぞれの持っている能力に大きく依存するので一概に言えないです。
私は1年の独学を通して、自分の作図センスのなさなどに気づいたので早々に諦め学校に通いました(都合よくお金の目処もたったので)。

一度は独学で試験に挑み、その上で合格できなかった時に通学するか否かを判断してもいいのではと思います。

・独学をするなら合格できないかもしれない、という覚悟を持たなければならない
・独学をするなら、可能な限り模擬試験を集めるべし(可能なら模擬試験に参加)
・自信がない人は学校に通うべし。(お金がなければ1年貯金する)

ちごちゃん

独学で合格できたらラッキーだから一回目は独学で受験しそう。
実はすごいセンスあったりして・・・とか。

建築めがね

そうそう。やってみないと自分のセンスなんてわからないし、作図がすごく得意っていう可能性もあるよ。だからこそ迷う人は一回独学で挑んでみてもおもしろいと思うんだよね。

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この記事を書いた人

建築について色々な情報発信をしています!

・建築の書籍
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・住宅間取り
・建築士試験

⭐︎保有資格
◇1級建築士
◇宅建士合格
◇FP3級

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