REIT(リート)への投資リスク5つ 購入を控えるべきか?【長期投資対象としてのREIT】

リート

利回りが高いのだからそれだけリスクが高い?
コロナウイルス等の影響はどうなの?
投資先としてREITを入れたほうがいいの?

この記事ではこうした疑問に対する回答を記載しています。

本記事の内容

・REIT(リート)への投資リスク5つ 購入を控えるべきか?
・収益不動産ごとの今後の見込みについて
・長期投資先としてREITを組み込むべきか?

REIT(リート)への投資リスク5つ 購入を控えるべきか?

①価格変動による原本割れの可能性

REIT銘柄は通常の株式銘柄と同様に市場で売買が可能です。そのため日経平均株価など他の経済指標に影響を受けて価格が大きく変動します。
大きな市場変化がない場合は通常の株式銘柄に比べると1日の騰落率は小さい(1〜2%程度)場合が多いですが、コロナウイルスのような市場に大きなインパクトを与える事象に対しては大きく価格変動が起きます。

REITは日々の値動きが大きくない場合が多いので、騰落率が常に小さく安定していると思われています。もちろんそうした一面はありますが、上記したように大きな市場変化が起きたときは大きな調整があることを覚えておかなければなりません。

②収益悪化による分配金の低下

REIT銘柄は株式銘柄と比較すると利回りが高いです。現在は分配金利回り4〜6%前後の銘柄が多いです。
(REITは法人税の免除をしてもらうため、分配金を多く出しています)

REITの分配金はどこから出ているかと言えば、所有している不動産の賃料収益などからです。
そのため、例えば商業用不動産を所有している場合に、テナントが解約され、賃料が取れなくなってしまうと利益が減るので自ずと分配金も減ることとなります。

解約リスクなどは不動産の種類によっても異なりますが、こうしたリスクがあることは念頭に置いておく必要があります。

③地震などの天災により影響を受ける

当たり前ですが、REITが所有しているものは不動産であるため、通常の不動産投資(賃貸物件経営など)と同様に地震や台風のような天災により被害を受ける場合があります。

通常の台風や地震であれば不動産に致命的な影響が出ることはないですが、東日本大震災のような想定を超える天災が発生し不動産が損傷してしまった場合は、その不動産からの収入が得られなくなってしまいます。

REIT銘柄により所有不動産の地域が偏っている場合にその地方に大きな天災が発生した場合、最悪REIT法人そのものが経営悪化により潰れてしまうこともあり得ます。

そのため、投資先のREITが所有する不動産の場所をあらかじめ確認しておくと良いと思います。

④予測できない市場変化や環境変化

REIT銘柄に限った話ではないですが、現在もまだ先が見えないコロナウイルスの蔓延など誰も予想し得なかった市場変化が起きた場合はREIT銘柄も大きな影響を受けます。

今回のコロナウイルスでは緊急事態宣言により外出をする機会が激減しました。
身の回りで気付く事といえば、飲食店をはじめとする対面販売をするお店の閉店です。ビルの中にある飲食店が多く閉店しているということは、その不動産を所有しているREIT法人の賃料も減少することになるため、商業用不動産を多く所有しているREIT法人は影響を受けていることになります。

⑤世の中の常識の変化による影響

上記したコロナウイルスの話と少し被りますが、今回コロナウイルスの蔓延によりテレワークという働き方が世の中に一気に普及しました。

今まではテレワークという働き方は一定数はあったにせよ一般的ではなかったといえます。
それが現在の影響を受け、今後もテレワークを一定数続けていく企業が多くありますし、これを機に完全にテレワーク勤務を可能とする会社も出てきています。

テレワークが難しい職種も確かにありますが、このテレワークの流れにより例えば事務所規模を縮小する会社が増えてきています。
大きな自社ビルを持っている大企業もビルを売却したりしており、事務所の必要性というのがここ1年で大きく変わってしまいました。

Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。

REIT銘柄にはオフィスビルを所有している銘柄が多く、影響を受けている銘柄が多いです。
実際にそうしたREIT銘柄は昨年コロナウイルスが蔓延し始めた3月に下落した後元の価格まで反発できずにいます。
分配金も減少傾向が見られ、今後どのようになるか先行きは不透明と言えます。

収益不動産ごとの今後の見込みについて

住居系REIT(賃貸マンションなどの今後)

住居は人がいる限り需要があるため安定度は高い。
しかし日本は年々出生率が低下し、人口が減ってきているため、マンションなどの必要数は減少していきます。
その他、近年までは都心部への人口流入が顕著でしたが、コロナウイルスの蔓延により都心部への一局集中が少し変わってきているようです。
テレワーク等の働き方の変化で無理に会社オフィスの近くに住む必要性がなくなったので、賃料の高い都心部から安い地方への移住者が増えているということです。

都心部はやはり交通の便がよく、徒歩圏内に生活用品を買えるお店が多いことから魅力的であり都心部の需要も下がっているわけではないようですが、東京都の人口は数ヶ月連続で減少しているようです。

東京都の人口 5か月連続減少 コロナ影響で23区からの移住増か | NHKニュース
【NHK】東京都の人口は、今月までの5か月連続の減少となりました。専門家は、新型コロナウイルスの影響が続き、23区から都外に移住す…

しかしながら住居系REITは人が生活する上で必ず必要なものなので、都市部か地方かに違いはありますが需要が無くなることはないです。
多くの地域に賃貸不動産を所有しているREIT銘柄であればリスクが少ないのではないでしょうか。

オフィスビル系REIT

現在の働き方の変化の影響を大きく受けている分野となります。
オフィスビル特化型銘柄である日本ビルファンド投資法人の決算を確認してみました。

日本ビルファンド投資法人|IR情報 |IRライブラリ
NBF(日本ビルファンド投資法人)は、三井不動産をメインスポンサーとする国内最大のオフィス特化型J-REITです。東京23区を中心に競争力の高いポートフォリオを構築し投資主価値の向上を目指します。

決算説明資料の中で今後のオフィスビルの需要について記載があります。
そこに記載があったのは、サテライトオフィスなどオフィスの多様化が進むこと、企業の競争力確保のために優秀な人材確保は必須であり、そのために環境の良いオフィスは依然として需要があることから、安定したオフィス需要は続くといった内容が記載されていました。

オフィスが多様化するというのはその通りだと思いました。
オフィスが全く不要になることはないと思います。しかし、大きなオフィスをこれから必要とする企業が多くなるかと言えばそんな気はしません。小さな拠点となるものの需要が高まるのではと感じました。
一方で優秀な人材を確保するため働く環境であるオフィスを充実させる需要があるという点は疑問が残りました。
人によって変わるのかもしれませんが、例えばこのままテレワーク勤務が一般化していった場合に、毎日出勤するわけでもないオフィスビルにお金をかけるくらいであれば、在宅勤務の手当を増やすなど他の部分にお金をかけて欲しいと私は思います。

オフィスの需要が今後どう変化していくかオフィスREITの収益をみてみないと分かりませんが、現在オフィスビル特化リートへの投資は控えています。

商業施設系REIT

商業施設にはファッション関連を販売するお店、生活必需品を販売するお店、どちらも販売するイオンのような複合施設があります。

コロナウイルスの影響を受けて、商業施設も大きな影響を受けました。
特に影響が大きかったのはファッションビルなどの不動産であると思います。外出規制で販売が出来なかった事に加え、現在はネットショッピングが普及していることから無理にお店で買う必要性が無くなってきました。
例えば服などは今日中にいますぐ必要だ!となることはないですし、ネットであっても注文から1日、二日で商品が届くのでストレスもほとんどないです。

一方で生活必需品を扱う商業施設は、今すぐに必要なものが販売されています。今すぐ水が飲みたいのにネットショップで買って明日届くのでは遅いわけです。
こうした生活必需品は店頭販売での需要が減る可能性が低いため、コロナウイルスなどの影響は小さく、今後もこうした商業施設は安定感があると思います。

イオンのような総合型の商業施設はどうでしょうか。こちらは生活必需品に加えファッション系のお店も入っているバランス型です。ファッション系のお店の利益は減少したかもしれませんが生活必需品でカバーできるため、コロナウイルスの影響は受けますが、安定感があるのではないでしょうか。

商業施設REITは所有不動産がどのような種類の商業施設かにより大きく収益が変わりそうです。生活必需品を扱う商業施設であれば今後も収益が十分見込めると思います。

ホテル系REIT

ホテル系REITもコロナウイルスの影響を大きく受けている分野です。
外出規制、海外渡航の制限による外国人需要の激減など、国内外の需要が減少しています。

今後ワクチンが普及してウイルスが落ち着いてくれば、いままで行けなかった旅行の需要(ホテルの需要)が急回復することが見込まれます。しかしながらこのウイルスの影響がいつまで続くかわからないため、その落ち着く時期までホテルが持ち堪えられるか疑問が残ります。

ホテルは旅行以外にも出張などビジネスの需要もあります。しかしこの出張も現在はほとんどないことや、テレワーク・テレビ会議の普及により無理に出張をする必要性がなくなったことから、コロナウイルスが落ち着いた後も以前よりも需要は減ると考えられます。

そのため、ホテルREITは現状安定しておらずリスクが高い投資先なのではないかと感じます。

物流施設系REIT

コロナウイルスにより需要が急増した分野です。
これまで書いてきた通りコロナウイルスの影響による外出規制でネットショッピングの需要が高まりました。その結果、商品を輸送するための拠点である物流施設の需要が高まり、コロナウイルスが蔓延する前よりもこの分野のREIT銘柄は価格が上昇しています。

また、元々物流施設はテナントの希望に沿って計画される場合が多く、その代わりに長い賃貸借契約を結ぶことなどを条件としています。その結果、突発的な解約が発生しないので安定しています。

EC市場の拡大とともに物流施設の需要も上昇していくと予想されているため、今後も十分収益が見込める分野であると思います。

その他(病院、介護施設)

日本のREIT銘柄ではほとんど取り扱っていない分野ですが、これからの高齢化社会を考えると介護施設などの不動産は今後需要が高まるため安定していると思います。

ヘルスケア&メディカル投資法人というREITの価格推移を見てみると、コロナウイルスの影響で大きく落ち込んだ後に急回復し、現在はコロナウイルスの影響を受ける前の価格帯まで戻してきています。
市場の判断としても今後安定的に伸びていく分野であるという判断なのではないでしょうか。

長期投資先としてREITを組み込むべきか?

長期投資をする上で重要なことは分散投資であると考えています。そして、REITへの投資目的は、安定的に分配金を貰い続ける事にあります。

現在株式投資で高配当銘柄などへの投資をしている方はREIT銘柄の購入も選択肢として良いのではないでしょうか。
私も資産の一部をリートで保有しております。株式市場の様々な業界の株に分散投資をすることに加え、REIT銘柄も組み込み分散投資することでリスクをできるだけ低くするという考えです。

一方で短期間での値上がり益を狙う投資をされている方はREIT銘柄への投資は向いていません。短期間の売買で利益を出すことが目的であるならば株式市場で運用した方が良いからです。
REIT銘柄の価格は一年で数倍になることは通常ありません。長期間保有し分配金をもらい続けることで資産を増やす投資手法であるため、保有している私からすればできるだけ価格の変動がない方が精神的には穏やかでいられます。

分配利回りが高いとはいえREITも株式と同じくボラティリティが高い市場です。
資産の全てをREIT銘柄に回すのはリスクが高いため、他の投資商品に追加する形であくまで分散投資先の一つとして組み込むのが良いと思います。

参考:リート銘柄に投資を続けた場合どの程度利益が見込めるか

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